高速道路世代の謎

僕はプログラマ高速道路世代の最初の世代に属している。
プログラミングを始めた次の年くらいからYahooBBによるADSLデフレが始まり、バイト代でブロードバンド環境を手に入れられるようになり、ほしい情報が簡単に手に入る状況でプログラマになった。
高速道路世代が社会に出始めると、それなりにデキる人が増える事が予想されている。だが、実際にそうだろうか?本当に僕程度の能力を持った人間が量産レベルになりそうか?僕の周りを見ても、僕レベルの人間の比率が上がったとは思えない。コーダーと軽蔑される層のプログラマ(以降サラリーマンプログラマ)と、問題発見解決能力に優れ新しい情報を自分のモノにする時間を惜しまない職人プログラマの比率が変わる気配は無い。
結局、職人プログラマになるには、プログラマに適した性格とプログラマ的思考能力を兼ねそろえる必要があり、高速道路が有るかどうかは僕程度のレベルまで到達するのにかかる時間の差でしかない。
これからも職人プログラマが急増して人材不足が一気に解決することはなく、CMMレベル3以上取得企業が増えたところでマクドナルド品質のソフトウェアが増えるだけでレストラン品質のソフトウェアは増えない。

職人プログラマを増やすには、やはり技術者が不利な今の仕組みを是正する必要がある。
レストランの殆どが、シェフがレジ打ちやウェイターと同程度の給料しかもらえず、経営者が当たり前のように高給を取っているなかで、一流のシェフ不足を嘆いている。・・・こんな不条理が当たり前なのが今のソフトウェア業界なんだから。

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