暗黙知の共有

暗黙知が人に属する以上、その人が居なくなると暗黙知は無くなってしまう。必要な暗黙知にはバックアップが必要だ。
バカな管理者は、形式知に変換する事しか暗黙知のバックアップ方法を知らない。しかし、このバックアップ方法は非常にコストがかかる。形式知暗黙知に比べて非常に遅く、常にボトルネックとなる。
効率の良い暗黙知のバックアップ方法は、暗黙知の共有だ。プログラムを書くとき、完全に人毎に担当機能を分離させず、ある程度幅を持たす。常に、ある部分を知っているプログラマが3〜4人居るようにしておく。
暗黙知を共有すると、バックアップ以外にも幾つかの効果が得られる。一人一人のわかる範囲が広がるので、同じ小機能(WBS分解では取り扱わないくらい小さいもの)を複数の場所で開発するという事が少なくなる。コードレビューの効率と品質が上がる。デバッグの時、広い範囲が判っていた方が原因の分析に有利になる。緊急のバグ修正のとき、特定の個人を無理やり呼び出さなくても良くなる。
暗黙知の共有には、ペアプログラミングが有効だ。

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