http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0522/kaigai272.htm
あー、噂ではFPUを共用にする(コアが2個あるなら、FPUも2個だけど、片方のコアしかFPUを使わないときは2個ともその片方のコアが使える)って話だったけど、結局普通にFPUを2倍にしたのか。しかし、今時はFPUですらCPUコアに占める面積は少ないんだな。
デスクトップCPUとしては、FPUの性能はそれほど重要ではない。FPU性能がマルチメディア性能みたいに言われているけれど、実際にはDCTだって精度さえ確保できたら整数演算でできるし、H.264で重いとされている算術符合だって可逆圧縮である限りは整数演算での実装が基本になっている筈。動画エンコード一般で重い動き検索もやっぱり整数演算と分岐のループ。そして、普通のアプリケーションも大抵は整数演算のみで実行されている。今回のFPU2倍は、HPCを念頭に置いたものだと思われる。
K7からK8になったとき、分岐予測とかデコーダとかごっそり変わったのに、実行ユニットの構成が変わっていなかったというだけで「K8はK7のマイナーバージョンアップだ」って言っている人が居た。その頃から既に整数演算の実行ユニット数はIPCの限界に近づいていて、どれだけ強力な実効ユニットを持つかよりも、どれだけ実行ユニットを効率よく使えるかがCPUの本質になっているのに、なんで判らないかな。
そして、K8Lではその制御部分に手が加えられるらしい。少なくとも増えたFPUには対応するだろうけれど、それ以外にも拡張されるとか。Intel Core にどれだけ対抗できるか期待しよう。
まぁ、あと2年は、今のAthlon64 3000+で十分だけど。